給与計算アウトソーシングを利用する際のメリット・デメリット

こんにちは!

皆さん、「給与計算代行」という言葉は知っていますか?

「給与計算代行」とは、企業が従業員の給与計算や年末調整のほか、それらに付帯する事務業務全般を委託するアウトソーシングサービスです。

これまで日本では、人事関連の業務を社外に出したくないと考える企業が圧倒的に多く、専門企業に給与計算を委託するケースはほとんどなかったのです。しかし、ヨーロッパやアメリカでは50~70%の企業が給与計算のアウトソーシングを行っています。

おそらく今後、急速に拡大しておくれあろう“給与計算アウトソーシング”について詳しく説明します。

まず、給与計算は全社員のタイムカードの集計から始まります。その後、給与計算ソフトへの入力、振込、給与明細の発行を行います。給与が発生する時期や年末調整の時期は特

に忙しく、社員の給与にかかわる大切な業務のため、間違えたり遅れたりすることは許されません。

では、給与計算アウトソーシングを使用することによる、メリット・デメリットについて説明します。

メリット

1.コストダウン

給与計算のコストは、担当者の人件費はもちろんのこと、給与計算のコンピュータシステムの開発・運用等も必要な場合があります。給与計算アウトソーシングの会社を使うことによって、各企業が自前のコンピュータシステムを保持する必要はなくなり、大幅なコスト削減が可能になります。

2.法令改正への対応

給与計算に必要な労務関連法規や社会保険制度などは、毎年のように改訂されます。担当者がその都度システムに反映する手間を省くことができ、自社では見落としがちになりやすい項目もすべて外部委託できます。

3.要員負担の軽減

給与計算の担当者は労働法規や制度に関する専門知識を持った人材であることが求められます。もし、給与担当者が急に退職した場合や長期休暇を取った場合、社内の経理関係が止まってしまいます。そのようなリスクを回避することができますし、新たに採用を行うとなっても、知識のある人材を確保するのはとても大変です。また、1年を通して業務量に増減があり、適正な要員数を定めるのが難しい業務なのです。こうした負担を大きく軽減することができます。

4.メイン業務に集中できる

社員数が少ない会社の場合、給与計算業務を選任で行う社員を雇うことは難しく、他の業務を行いながら給与計算をする必要があります。ほかの業務を担いながら、月末には給与計算を行うとなると、片手間になってしまう場合もあり、メインの業務に集中できなくなります。

デメリット

1.ノウハウの喪失

給与計算アウトソーシングを利用することによって『社内に専門知識を持つ人材はいなくなること』は大きなデメリットの一つです。社員から所得税等に関する疑問があがったときに、答える人がいない状況になってしまうのです。また、経営者にとっても、社会保険や社員の給与に関して詳しい人間がいなくなるため、相談できる相手がいなくなってしまいます。

2.改ざんの危険性

給与計算アウトソーシングを利用するには、全社員のタイムカードを提出する期日を守る必要があります。期日に迫られ、給与担当者が社員のタイムカードを修正するような事態になった場合、社員から見れば「改ざん」ととられかねません。そのような危険な状態を生んでしまう可能性も出てきてしまいます。

3.変更による追加費用

成長企業だからこそ人事制度の変更が多くなることもあります。制度が変われば、その都度、アウトソーシング側のシステム変更が必要になり、追加費用がかかります。人事制度を見直すという作業が増えるほど追加費用も増えるという悪循環に陥ることもありますので、追加費用の確認はあらかじめ必要となります。

4.情報の外部流失

給与計算のアウトソーシングするメリットとして、社内に情報が流失することを防ぐことはできますが、反対にアウトソーシングを利用することで社外に情報が流出する可能性もあります。

いかがですか?

給与計算アウトソーシングには、多くのメリットもありながらデメリットもあります。今後社内で給与計算アウトソーシングを導入する際にぜひ参考にいていただけたらと思います。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする