はじめに
反対意見を出すことは非常に勇気のいることですが、正しい反対意見の出し方をすることで、スムーズにことが運びます。
会議などである意見に反論したい時が必ず出てくるでしょう。もちろん反対意見が出るということは、会議としてとても有意義な時間になるかと思います。
ですが、反対意見は言い方を気をつけなければ角が立ってしまったり”、良い意見にもかかわらず受け入れられないということにもなりかねません。
それではせっかくの意見がもったいないですし、角がたってしまえば今後の立場にも関わってくる大問題です。
それではまず間違った反対意見の出しかたを確認してみましょう。
間違った反対意見の出しかた
まずは、全否定をやめましょう。例えば意見に対して冒頭で「それは違うと思います」や「それはできません」など否定から入ることで、相手に不快感を与えます。
全否定する
反対意見を言われた時に、”全否定”されると腹が立つのは当たり前です。
あなたも入念に考えてきた案を真っ向否定されて、気分はよくないでしょう。
いくら上司や目上の人間であっても、部下の意見に対して全否定から入るのはNGです。それぞれの関係や立場に関わらず、全否定をすることで角がたつことがあります。
恥をかかせる
人が複数人いる中での、相手に”恥をかかせる”反対意見の出し方は避けましょう。
会議とはそもそも同じ方向に向かって何か答えを出すために開かれるもので相手を潰す場ではありません。
もしそのような反対意見の出し方をしてしまうのであれば、発言前に時と場所を考えましょう。
反対意見ではなく粗探し
反対意見と粗探しを混同してしまっている人がいます。
こちらも恥をかかせることと同じく相手のメンツをつぶすような発言になりますので、間違った発言になるでしょう。
このような間違った反対意見の出し方がありますが、だからといって反対意見がでないまま進む会議ほど無駄な時間はありません。
具体的にいうと非の打ち所のない完璧なプレゼン意見にわざわざ反対意見を出せというわけではなく、反対意見があるのにも関わらず、異を唱えずそのまま進行してしまう会議が「無駄な時間」です。
それでは、あなたと相手に角が立たない反対意見の出し方にはどのようなテクニックがあるのでしょうか?
角の立たない反対意見の出し方
① YES BUT話法
この方法は一度相手の意見を認めてから反対意見を出すテクニックです。
「おっしゃる通りです(YES)。しかし(BUT)、〇〇について私はこう考えています。」といったように意見を認めることが大切です。
意見を一度認めることで、全否定することを避けます。相手は「しっかり話を聞いてくれている」という認識になります。
その結果、相手側に「自分も意見を聞こう」という意識がめばえ反対意見を素直に聞き入れてくれる態勢になります。
お互いに反対意見が出しやすい状況を作り出せれば、角がたつことはないでしょう。
② 反対意見の前に復唱する
相手の言葉をそのまま復唱することで、改めて自分が反対意見を出したい要点を議題の場にあげることができます。
「〇〇については〜とおっしゃっていましたよね?それに関して私はこう考えます。」といったように復唱し前置きをおきましょう。
復唱し確認をとることが、相手を含めたその場が「反対意見がでる」という空気になります。
その場の雰囲気を掌握することで、全体を巻き込んだ反対意見が言いやくなります。
③ 反対するだけではなく別の案を用意する
反対意見を別の案と合わせることで角が立たなくなります。
しっかりと自分も議題について考えていることをアピールすることで、一体感が生まれます。
「〇〇について、私なりに〜という意見を考えたのですが、いかがでしょうか?」といったように別の案を出すことで、角がたたない反対意見にプラスしてあなたが望む方向へ導くことができます。
もし、あなたが出した別の案が通れば評価アップにもつながります。
また補足になりますが、この場合には案を出す相手にも気をつけましょう。
あなたの案が通った際に、実行する権限を持った人に意見すべきです。
なんの権限もない人に、別の案を出しても無駄になります。反対意見に合わせて、別の案を出すわけですから、その案は全く新しい案になります。新しい案はあなたのものですから、しっかりと適切な人に伝えましょう。
④ 感謝からの反対意見
誰しも感謝されると嬉しいものです。あなたが反対意見を出す前に”感謝”という形で角をとりましょう。
「新しい方法をご提案していただきありがとうございます。たいへん勉強になりました。ところで私は〜という方法も思いついたのですがどうでしょうか?」
一度感謝の言葉が入ることによって、相手を尊重することができます。尊重することで角がたたずに反対意見を述べることができます。
⑤ 個人的意見としての反対意見
あくまでこの意見は自分だけの反対意見だということをアピールします。
「私個人の意見ですが〜」という言い回しをすることで、個人の意見ということを強調することができます。
全体が反対していると強い言い方になると、本人を傷つける可能性があります。
あくまで、個人の意見なので全面的な否定にならないので角が立つことはないでしょう。
まとめ
反対意見を出すのには、多少嫌われる覚悟が必要になります。ですが以上のように”クッション”を入れることで、反対意見が嫌がられるよりも一意見として重宝されるようになります。
そして反対意見を述べる時に念頭に置いて欲しいことは、「自分の意見は会社にとって重要なことである」という意識を持ちましょう。
たとえ、あなたの反対意見が間違ったものだとしても、それは価値のある意見だと誇りを持ちましょう。
あなたの反対意見が出たことで。その会議の質はよりよいものになるに違いありません。
反対意見をだす気持ちと、角のたたない反対意見のだし方をもち合わせれば、あなたは会議に欠かせない人物になるでしょう。