中小企業にとって人材育成は、事業を運営する上でとても重要なことだと思います。
人を育てるということは、企業を育てることと同じになります。人材育成にコストと時間を多く費やしている企業もあります。
しかし、人材育成を新入社員の時だけに力を入れて、若手・中堅社員にあがると人材育成しないどころか放置されて、困っている若手・中堅社員の方もいらしゃると思います。
企業に新しく入ってくる社員も大事にはしないといけませんが、以前から会社で働いているベテランも教育しないと、企業にとって大切な人材が育たない、もしくは、向上心に欠ける社員を作ってしまうことになりかねません。
こうならないように新入社員と同様に、若手・中堅社員を育てることで、中小企業は大きく成長することが可能です。
社長のリーダーシップだけでは、若手・中堅社員は育たない
社長と社員の距離が近い中小企業は、社長が中心となってリーダーシップを発揮している場合が多いです。
社長の考え方や仕事への取り組み方で、会社の全てが決まるという時代ではなくなったのです。
社長の意向で会社を育てるために、社内研修をしたところで、新入社員に対してはある程度育つと思いますが、若手・中堅社員が育つということがありません。
ある程度の経験を積んだ若手・中堅社員の方に社内研修をするより仕事の経験や普段行っている業務ではないことを教えることで、大きく育つことができます。
では、若手社員の場合と中堅社員の場合の育て方をご紹介します。
若手社員育成の場合
新入社員という枠から抜けて、若手社員になる人への育成の仕方をご紹介します。
若手社員は、新入社員の時にしていた仕事よりも責任のある仕事を任されます。
今までは、上司が何かあったらすぐにサポートに入ってくれた仕事も、一人で行わなければいけません。
このために、若手社員は、仕事に対して不安を抱きながら、毎日仕事をしています。
ただ、業務はこなせても、経験はまだまだ少ないので、その経験を積ませることが重要になってきます。
その若手社員が、背伸びをするくらいの仕事経験をさせてあげることがベストです。
また上司が若手社員の育成に怠ってはいけないことは、
- 仕事の意義をつけさせる
- 仕事のトラブルを予想させる
- 再度、仕事の意義を思い出させる
- コミットを引き出す
になります。
仕事の意義をつけさせる
まずは、若手社員に仕事を教えるには、その仕事にどんな意味があるのかを教える必要があります。
これを教えることで、自分の仕事に自信を持つきっかけになります。
仕事のトラブルを予想させる
その次に、仕事をする上で起こるであろうトラブルを予想させます。
こうすることで、リスク回避能力をつけさせることができ、想定外の仕事の動き方を予想させることができます。
再度、仕事の意義を思い出させる
その後に、もう一度仕事の意味を若手社員に思い出させましょう。これで、与えられた仕事のどこに失敗があって、どんな成功があったのかを分析させることにより、仕事に対しての考え方を教えていくことができます。
この時に、若手社員は、自分の目標を持つようになります。
この話を相談された時、上司はしっかりと聞くことが重要になります。
コミットを引き出す
コミットを引き出すことにより、目標を明確化させることができ、自分でコミット達成までのプロセスを考えて、自発的に仕事をさせることができます。
社員を育成するにあたって、上司は部下のコミットを引き出すことはとても重要になります。
この4つを怠ると、若手社員は、上司のことを”仕事を丸投げにしてくる人”という認識になってしまい、部下との信頼関係を作ることができなくなり、若手社員が育つことがなくなります。
中堅社員の場合
中堅社員の場合は、ほとんどが管理職についている方が多いと思います。
この管理職の人の育成をしようと思うと、マネジメント力を伸ばそうと考えてしまいます。
しかし、本を読んだり、セミナーに行ったりと勉強をさせることは可能ですが、もっと育成できる方法があります。
それは、仕事のやり方を自分で見つけなければいけない仕事をさせることで、マネジメント力を向上させることができます。
新規事業や部署と協力してする仕事を、若い時からしてきた中堅社員の方は、これが日常業務になっているかと思います。この日常業務だけでは、マネジメント力を上げることができません。
自分で仕事を作る、自分で仕事を見つけるという仕事の現場の先頭に自らが立って行動することで、マネジメント力を向上させることができます。
仕事の一番先頭に立って、仕事をすることで、マネジメント力を向上させることが可能になります。
まとめ
このほかにも、社長の右腕になる人材を育成することも重要になります。
社長の右腕になる幹部がいる会社の若手・中堅社員は仕事の成果が出しやすいのです。
社長の発言を聞くと、幹部以外の社員の方達は、確実にやならければいけないという恐怖心を抱いてしまいます。
しかし、社長の右腕になる幹部の発言だと、社長の言いたいことややりたいことを噛み砕いて、部下たちに教えることができるので、会社の方向性を一致させることができるのです。
このためには、仕事をしていく上で将来の目標を持てせ、逆算して今の行動を見直させることが必要です。
この機会に、人材育成の育成方法を見直すきっかけにしていただければ幸いです。
また、「新入社員の育成方法」もありますので、そちらも御覧ください。