最近よく聞くようになったフランチャイズですが、正直意味のわからないことが多いですよね。
なんとなくコンビニや飲食店でよく聞くな。といったくらいでしょうか?
だからと言って今更聞くのも恥ずかしいし、ネットで調べてもイマイチわからない。調べれば調べるほどわかりにくい単語が増えていき、さらにフランチャイズとはなんなのかわからなくなってきます。
そんな方のためにできる限りわかりやすくフランチャイズを解説します。
フランチャイズとは
そもそものフランチャイズの定義はどういったものなのでしょうか?
フランチャイズとは、事業者(「フランチャイザー」と呼ぶ)が他の事業者(「フランチャイジー」と呼ぶ)との間に契約を結び、自己の商標、サービスマーク、トレー ド・ネームその他の営業の象徴となる商標、及び経営のノウハウを用いて同一のイメージのもとに商品の販売その他の事業を行う権利を与え、一方フランチャイジーはその見返りとして一定の対価を支払い、事業に必要な資金を投下してフランチャイザーの指導及び援助のもとに事業を行う両者の継続的関係をいう。
一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会(略称:JFA)の定義より
(昭和47年6月策定、同54年4月一部改定)
ものすごくわかりにくいですね。
それでは一つずつご説明していきます。
「フランチャイザー」と「フランチャイジー」
「フランチャイザー」は元となる事業主のことです。日本ではフランチャイズビジネスを運営する企業をさします。
「フランチャイジー」は看板やその商売のノウハウを得る特権がある側のことをいいます。
例をあげます。
ある男性が、脱サラして自分でコンビニ店を始めたいと思います。ですが、その男性はコンビニで働いた経験がありません。困った男性は大手コンビニ運営に教えを請いにいきます。
すると大手コンビニ運営は「新たにコンビニを始めるなら、うちの名前を使ってもいいし、コンビニ経営の方法を教えてあげるよ!その代わり毎月売上の10%渡してね」
結果男性と、大手コンビニ運営はフランチャイズ契約を結ぶことになりました。
ここで出てくる男性が「フランチャイジー」、大手コンビニ運営が「フランチャイザー」となります。
今の例でフランチャイズビジネスの概要も簡単にイメージできたかと思います。
次はもっと詳しくフランチャイズビジネスを解説します。
フランチャイズビジネス
「フランチャイジー」と「フランチャイザー」との契約で成り立ちます。
「フランチャイジー」は契約を結ぶことで「フランチャイザー」から商標や、トレード・ネーム(企業、会社名、法人の名称)、そして経営のノウハウを得ることができます。
以上を提供する「フランチャイザー」はその代わりとしてロイヤルティーを受け取ることができます。
簡単に言うと、経営のしかたを教えてもらうかわりに、売上の数パーセントを支払うということです。
フランチャイズの業種
街で見るチェーン店はほとんどフランチャイズです。
例えばコンビニや、マクドナルド、居酒屋、携帯ショップなどのほとんどがフランチャイズ契約をしているお店になります。
コンビニやファーストフード店ならピンとくるかと思いますがその他にも
塾、クリーニング、整体・医療、エステ、介護・デイサービス、貴金属・ブランド買取などなど、意外とフランチャイズ契約は多いです。
フランチャイジーのメリット
フランチャイジーは成功に裏付けられた経営ノウハウが得られたり、すでに世に広まっているブランド名を掲げることができ、お客様に安心感や信用を与えることができるメリットがあります。
新しく自分でお店を開き、一からブランド力や経営方法を構築していくよりも、すでにブランド力と経営ノウハウがある方がオープンしやすいです。
また、取り扱う商品の取引を一から探すことなく、すでに全国で売られているような有名な商品を取り扱え、店を作るのにも「フランチャイザー」の協力のもと安く済みます(全国のコンビ二チェーンの内装が同じなのもこのため)。あとは大手のブランド力を生かし金融への斡旋もしてもらえる場合があります。
メリットまとめ
・経営ノウハウを得ることができるため、事業の経験がなくても経営が可能
・大手企業の名前を名乗れることにより、知名度・イメージが手に入る
・独自開業よりも危険度が低く、資本も少ない
・商品や原材料を安定して供給してもらえる
フランチャイジーのデメリット
もちろんフランチャイズビジネスにもデメリットはあります。
最近ニュースなどで話題となっているのが、フランチャイジーによって環境や内容が劣悪なものになっている店舗があることです。
このケースに多いのが開業をさせるだけさせて、その後のフォーローは一切しないといったものです。
他にフランチャイズ契約の内容は変更できないことが多いです。どれだけ契約内容に不満がある部分があっても、フランチャイジーは契約内容全体を受け入れるか、拒否するかの2択のみです。特に不満がなくても、契約内容外のことができないので独自性を出しにくいという点があります。
また、ブランドの看板を借りているということは、そのブランド、もしくは他のチェーン店のイメージダウンが起こると自分のお店もイメージダウンしてしまいます。
他にフランチャイザーへのロイヤルティーが割に合わないなど、フランチャイジーによってはデメリットが発生する場合があります。
デメリットまとめ
・フランチャイザーでフランチャイジーの経営が左右される
・ロイヤルティーが必要
・契約内容外のことができない
・チェーン店がイメージダウンすると、自店もイメージダウン
フランチャイザーのメリット
フランチャイザーは多額の資金などを必要とせず、素早く広い地域に自社店舗を拡大できます。
またフランチャイズ店の店名や取り扱う商品を統一することにより、お客様に信頼してもらいやすく、高い販促効果を得ることができます。
もちろんフランチャイジーからロイヤルティーを徴収でき安定した経営ができます。
メリットまとめ
・急速な店舗展開が可能
・全国展開による地域ネットワークが活用できる
・ロイヤルティーを徴収できる
・お客様から信頼度を得やすい
フランチャイザーのデメリット
デメリットとして、フランチャイジーの良し悪しでブランド力が左右されることがあります。
もちろん悪い噂が出回れば全国の店舗にイメージダウンの影響がでます。
またすべての店舗で同じマニュアル、経営方法を統一しているので、ノウハウが変わればすべての店舗の内容変更しなくてはなりません。そのための人員、経費が必要になります。
デメリットまとめ
・フランチャイジーの指導経費
・フランチャイジーによるブランド力低下
・ノウハウの構築
まとめ
いかがでしたでしょうか?
最近では個人事業を始めるときフランチャイズ契約を結ぶ方が多くなっています。
独立したいけど、経営ノウハウがない。リスクを少なく開業したいという方はぜひフランチャイズをオススメします。
しかし、もちろんビジネスなので、成功するだけどは限りません。もちろん失敗のリスクは低いですがフランチャイザーとの契約内容やフランチャイザーの性格によっては、リスクとなることがあります。
フランチャイズ契約で注意していただきたい点は、
1.フランチャイザーに支払う金額
2.契約期間・契約更新
3.違約金条項
4.中途解約事項
5.競業廃止義務
以上5つの項目に注意しましょう。
十分に注意した上で納得すれば、あなたもフランチャイジーとして新しいビジネスを開始することができます。