心理的リアクタンス
自由を取り戻そうとする行動として、説得
方向とは逆の方向に態度を変えるというものである。引用:心理学用語集
この「心理的リアクタンス」という心理が、どのように営業シーンで働くかというと、
よくスーパーや服屋さんで、「最後の一点」「在庫わずか」など、商品が残り少ないということを店員さんがアナウンスしていたり、そういった張り紙がされているのを見たりしたことがある方は多いのではないでしょうか。
この文言を聞いたり見たりして、商品の購入を決意した場面はあるかと思います。
この原理が、「心理的リアクタンス」なのです。
何かなくなるモノに対して、そのなくなったモノを取り戻そうという心理が働き、商品を購入してしまうのです。
文字だけ見れば、引っかからないだろうと思っている方は、何かの商品を購入するときを思い出してみてください。
案外、この心理で、購入していることが多いと思いますよ。
コントラスト効果
あるサービスで、このようなモノをみたことがあると思います。
・Aコース 1000円
・Bコース 1500円
・Cコース 5000円
このように種類の分かれているサービス内容を選ぶときにあなたはどのコースが一番選ばれると思いますか?
多くの方が「Bコース」を選ぶ傾向にあります。
AコースとBコースを比較してみると、500円しか変わらないのに対し、BコースとCコースを比較してみると、当然Bコースが安く見えてしまいます。
結果AコースとCコースの存在があるおかげで、本当に売りたいBコースが選ばれやすくなります。
これは、Aコースの値段設定をBコースと金額の差を軽く開け、CコースとBコースの金額の差を大幅に開けることで、真ん中のBコースがお得に感じてしまうということなのです。
認知的不協和
人が自身の中で矛盾する認知を同時に抱えた状態、またそのときに覚える不快感を表す
引用:ウィキペディア
「認知的不協和」と呼ばれる心理があります。
人の行動や信念と矛盾する、新しい事実を突きつけられたとき、人は不快感を示します。
ビジネスの場合でも、飛び込み営業を行っている方の多くが体験していると思いますが、ビジネスマンとわかる格好で営業に行くと、門前払いを受けることが多いですよね。
しかし、営業マンが、町のボランティアとして道路のゴミ拾いに参加した際、訪問する人に出会ったとき営業マンの印象はどうでしょうか?
ボランティアをしている人=いい人と連想してしまい、その人が営業マンだと気づくことはありません。
そのお客様にとって、その営業マンは「ボランティアをしているいい人」という像になってしまうのです。
そこから、徐々にそのお客様と親密になっていき、商品を紹介し、購入に至るという方法があります。
これで、ファーストコンタクトで顧客の心をつかむという方法ができるのです。
返報性の原理
人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱く
引用:ウィキペディア
皆さんも、誰かに何かをしてもらったときに、感謝の印として何かお返しをしたことがあると思います。
これをビジネスで活用するならば、例えばお客様の座る椅子を引いてあげたり、ドアを開けてあげたりなど小さな施しをするのです。
この積み重ねが、商品の購入であったり、契約が取れたりすることにつながってくるのです。
大きなことせず、小さな気配りをお客様にすることで、大きなものとして自分に返ってくるということなのです。
さいごに
ビジネスで使える心理学で、皆さんがよく目にするものや聞いたことあるようなことをまとめてみました。
まだまだビジネスで使える心理学があるので、ビジネスの種類に応じて調べてみてください。
また、心理学はビジネスにおいて活用するのは問題ありませんが、詐欺に使うのは犯罪になりますのでやめましょう。