最近では喫煙者が減ってきたものの、タバコをやめられないで苦労している人はたくさんいます。
タバコは百害あって一利なしと言われる通り、がんやCOPDなどの病気にかかりやすくなります。
厚生労働省によると年間12‐13万人がタバコが原因で死亡しているとのことです。
禁煙グッツ「電子タバコ」の安全性をめぐる見解
タバコの危険性は知っていながらもやめられない。それがタバコです。
最近ではいろいろと禁煙グッツが出てきました。
なかでも電子タバコは、「健康リスクがほとんどなく禁煙の手助けをしてくれる」と認知されていますが、その見解に賛成する専門家と、反対する専門家が衝突しました。
電子タバコは安全であるのか?
賛成意見「電子たばこは効果的で安全と言える」
米デューク大学のジェッド・E・ローズ教授はこう述べています。
電子たばこが健康にどのような影響を与えうるかを評価する前に、喫煙のため死亡したり病気にかかったりする人の数が全世界で驚くほど多いことを念頭に置く必要がある。この文脈において、こうした状況を変えてしまうかもしれない新しい有望なアプローチに水を差すべきではない。
ローズ氏によるとニコチン自体には依存症などの影響はでるが、直接的なタバコの死亡例には関わっていないとし、本質の原因はたばこの燃焼生成物であるということです。
電子タバコは通常のタバコと違い燃焼させるものではないので、命を救うという点で大きな価値があると述べています。
反対意見「禁煙にはより良い安全な方法がある」
対して反対意見もあります。
カリフォルニア大学サンフランシスコ校のパメラ・リン教授。
医者は患者が禁煙するためのあらゆる努力をサポートすべきだが、一方で医者には安全で効果的な治療法を勧めることが期待されている。電子たばこは安全でも効果的でもない。
(中略)
世界保健機関(WHO)や米医師会、米内科医師会、米公衆衛生協会など主要な医療保険機関は禁煙のために電子たばこを使うのを勧めていない。その効果を立証するとされるものの質が貧弱だからだ。
状況は悪化している。電子たばこを使う人の大半が喫煙を続けているからだ。つまり、単に通常の喫煙に電子たばこが加えられただけなのだ。
この2つの意見をみると電子タバコにおいては十分な安全性を立証するデータがなく、さらには電子たばこが従来のたばこを吸わせ続けている可能性があることがわかりました。
事実こういった研究は最近製品化された電子タバコにほ実施されておらず、安全性の実証はできていません。
むしろテストしてない以上、新製品のほうが健康を害する可能性まで出てきているとのことです。
続々と発売される電子タバコによって、効果があるものだと認識させられてしまいがちですが、今のところ100%安全ではなさそうなので、禁煙グッツとして電子タバコを選ぶ際は今一度考えてみてほしいと思います。