MBA”と聞いて、皆さんはどんなイメージを抱きますか?
頭のいい人がいくところ
難しい経済を学ぶところ
社会人になって大学で学ぶ場所
私はなぜか、『サラリーマン金太郎』という漫画の中の、主人公である金太郎がアメリカにMBA留学をするところが思い浮かびます。世界中の頭のいい人たちが、ビジネスを実践を交えて学ぶところというイメージです。
もちろん海外だけではなく、日本でMBAを取得することはできます。例えば「グロービス経営大学院」があります。私も一度訪れて授業を受けたことがありますが、大学で受けるような座学ではなく、グループ形式での授業であり、コミュニケーション力、発想力、論理性が求められたように思います。
最近ではキャリアアップのために、MBAという道を選ぶ人も多いかと思います。その場合、MBAを目指すならぜひとも海外に足を伸ばしてはいかがでしょうか。海外となると、会社に籍を置いたままは難しいかもしれませんが、それ以上の価値があると思います。
なぜ海外をオススメするか…
それは
世界中に信頼できる優秀な友人ネットワークができるからです!
アメリカやイギリスはもちろん、中国、韓国、ロシア、インド…サウジアラビアやトルコ、ペルー、ニュージーランドなど、世界中に一緒に学んだ友人がいるということは、なにものにも変えがたいものなのです。
自分自身の視野が広がるのはもちろんのこと、自分たちの国を客観的に見ることができるようになり、自分の小ささに気づくのです。
そんなMBAを詳しくお伝えします。
MBAとは
Master of Business Administrationの略で、日本語では経営学修士と呼ばれます。
日本の中小企業診断士や公認会計士のように国家試験に合格して与えられる資格とは違い、世界各国のビジネス系大学院(ビジネススクール)にて一定の単位を取得することで授与されるビジネス学位です。
19世紀末のアメリカで、国の産業化を受けて各企業で経営を科学的に捉える考え方が生まれるようになり、新しい経営手法のアプローチが注目されるようになりました。1990年にアメリカのダートマス大学で最初のビジネススクールが誕生し、最初のMBAコースは、1908年のハーバード・ビジネススクールが15人の講師、80人の学生でスタートしたのがその起源です。
MBAはどこで学ぶの?
MBAはビジネススクールで学びます。ビジネススクールとは、世界の各大学に設置された経営学および関連した科目を学ぶ学校で、卒業すると経営学の学士や修士(つまりMBA)を取得することができます。
代表的なビジネススクールは、海外では、ハーバード・ビジネススクール(アメリカ)、ペンシルベニア大学ウォートンスクール(アメリカ)、ダートマス大学タックビジネススクール(アメリカ)、ロンドン・ビジネススクール(イギリス)、HEC経営大学院(フランス)、IMD(スイス)、IESEビジネススクール(スペイン)など、日本国内ですと慶應義塾大学大学院経営管理研究科、名古屋商科大学大学院、テンプル大学日本校のフォクスビジネススクールなどがあります。
MBAは何を学ぶところ?
MBAは、ビジネス系のすべての科目をまんべんなく学ぶところです。
主として、以下のような科目を学んでいくことになり、これらはすべて企業を経営するのに必要な能力です。
・マーケティング
・アカウンティング
・経営戦略
・起業学
・ファイナンス
・経済学
・イノベーション
・ビジネス法
・人事戦略
・企業組織論
・統計学
・国際ビジネス学
・クリエイティブ・シンキング
・ビジネスプラン
・リーダーシップ など
MBAは、これらの科目を1年ないし2年という短期間で身に付ける、いわばビジネスの強化合宿のような場所です。それぞれに論文、試験、プレゼンテーションなどの課題が課され、学生はそれらのパフォーマンスに対して成績が付けられ、各ビジネススクールが制定したカリキュラムを終わると晴れてMBA取得となります。
有力なビジネススクールでは、企業の幹部や起業家などを招いて、直接意見交換をするなどの授業も盛んに行われています。実際に、起業した時に大変だったこと、企業を経営する上で、一番大変だと感じること、など普段は話すことのない屈託の無い意見を聞くことができます。
MBAはどんな人が学ぶの?
ビジネススクールへの入学には、2年以上などのある一定期間の実務経験を条件にしているところがほとんどです。ビジネススクールでは、企業を経営するのに必要な能力を1年ないし2年という短期間で身に付ける必要がありますので、入学の時点で、ビジネスの基礎の基礎、そしてある程度の専門分野を身に付けていることが求められます。そのため、年齢としては若くても25歳くらい、上は60代以上など様々です。
準備することとそれにかかる期間
≪2年前~≫
GMATやTOEFLの勉強開始
・難易度の高い試験なので、早めの勉強が必要です。GMATは、多くの欧米のMBAスクールで採用されている英語の学力判定試験で、小論文・統合的推論力・数的能力・言語能力の4項目で構成されています。TOEFLは、各校で定めているスコアを提出しなければなりません。※660点前後が合格者の平均といわれています。
GMAT・TOEFLの受験をすることを考慮すると、留学の1年以上前から準備を始めたほうがよいでしょう。
≪1年前~≫
GMAT・TOEFL突破
・出願の1年前には志望校が定めるラインをパスする必要があります
≪1年前~≫
必要書類の提出
・通常はGMAT/TOEFLのスコア、推薦状、成績証明書、英文エッセイを提出します
≪9ヶ月前~≫
合格発表・渡航準備
・通常は書類提出から3ヶ月程度かかります。
合格したのに費用が払えない…ということがないように、下調べもしっかりしましょう。
必要な費用(例)
MBA留学にかかる費用としては、学費、健康保険、現地生活費、そして私費留学の場合は、MBA履修中に入ってこない分の機会損失まで考慮する必要があります。
・世界ランクトップスクールの学費 : 800万~
・中堅スクールの学費 : 400万円~800万円
・その他のスクールの学費 : 200万円~400万円
※US$1=100円で計算
※学費はあくまでも目安です。
Financial Time誌などで発表されるMBAランキングで上位にくるトップスクールの学費は2年間1,000万円を超えるところもあります。中堅クラスのスクールの場合で500万円~800万円くらいの学費になります。また、国によっても学費が変わってきます。トップスクールはどの国でも概ね同じ位ですが、中堅クラスのスクールになると、アメリカよりは北欧やオーストラリア、アジアのスクールの方が安くなる傾向にあります。たとえば、オーストラリアのトップスクール、の場合でも学費は500万円程度です。
アメリカのビジネススクールで2年間勉強した場合の全体費用はたいだい以下の通りです。
・世界ランクトップスクールの学費 : 1200万~2000万
・中堅スクールの学費 : 800万~1400万円
・その他のスクールの学費 : 450万円~800万円
※US$1=100円で計算
※費用はあくまでも目安です。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
私も一度、海外で学んだことがありますが、やはり学ぶ内容はもちろんのこと一緒に学んだ仲間に影響を強く受けました。
ビジネススキルとコミュニケーション力をつけながら、世界中に友人ができるという環境にぜひとも足を踏み込んでみてください。