エステティックTBCの福岡県の店舗に今月4日、労働基準監督署から是正勧告が出されていたことがわかりました。
その会社で行っている行為の内容が今話題となっています。
TBCが違法だらけの労働環境
問題のTBCの労働環境です。
・従業員にタイムカードを押させるが、残業代の支払いは自己申告制の手書き帳簿に基づいて行われている。
・始業時間の2時間ほど前の出社が日常的となっており、その分は勤務時間として認められない。
・休憩時間は形だけは存在するが、さまざまな業務に追われてほとんど休めない。
さらに、是正勧告には含まれていないが、ノルマのために社員が自社の商品を購入する、いわゆる「自爆」をさせられていたという。
自己申告での手書き帳簿での残業代請求は、「賃金の全額支払い原則(労基法24条1項)」に違反し、2時間前のサービス残業は「割増賃金の支払い義務(労基法37条)」に違反します。
もちろん休憩時間がないことについても労基法34条1項において違法になります。
エステ業界のビジネスモデル
エステ業界は技術売上原価のうち労務費の比率が高くなる傾向です。
結果、会社の売り上げをアップさせるため労務費の削減する体質になりがちなのです。
14年にも同じように是正勧告・行政指導を受けた大手エステ会社は「労働基準法にそろえたら会社は潰れる」と発言し問題となりました。
それから今回のTBCの是正勧告。
もしかすると、エステ業界にとって今回のような是正勧告内容は避けられない結果だったのかもしれません。
まとめ
他にも情報処理・ソフトウェア業、警備・ビルメンテナンス業、介護事業、調剤薬局・歯科診療所などの業界が似たような構造を持っているため、不当な労働環境が明るみに出ていない企業はまだまだあるでしょう。
エステ業界は華やかなイメージの裏で過酷な労働環境であることから、憧れて業界に入ってきた人にとってはより辛いのかもしれません。