クッション言葉とは
会話の中でストレートに伝えにくいことを、”クッション言葉”を入れることで柔らかくなります。
ストレートに伝えにくいことの例として、「お願いや依頼をする時」や「否定する時や反対意見を言う時」などがあげられるかと思います。
「お願いや依頼をする時」に言葉の使い方を間違えると、依頼された側は”命令された”と思い不快感を感じることがあります。
また「否定する時や反対意見を言う時」は、角が立たない上手な立ち回り方もありますが、”クッション言葉”を入れることで、より効果的になります。
それでは”クッション言葉”の具体的な例を見てみましょう。
クッション言葉の例
① 依頼(お願い)する時
相手に何かを依頼する時に、依頼したい内容の前に付け加えることで、柔らかくなる言葉です。
命令形で話すのではなく、「質問形」に変えることが大切です。
・恐縮ですが〜していただけますでしょうか?
・差し支えなければ〜をご連絡いただけますか?
・お手数おかけしますが、ご確認いただけませんでしょうか?
・お忙しいところ申し訳ございませんが、至急対応お願いできますか?
・恐れ入りますが、◯時に集合していただけますか?
・勝手申し挙げますが、◯日の午前が空いております。
・ご足労をおかけして申し訳ございませんが、お越しいただけますか?
・ご面倒をおかけしますが、資料を一部ご送付願えますか?
② 尋ねる時
個人情報などデリケートな部分を尋ねる時は、クッション言葉を用いることで、相手に不快感を与えることなくスムーズに聞くことができます。
・お尋ねしたいことがあるのですが、下の名前は〇〇という字でよろしいでしょうか?
・差し支えなければ、お電話番号も合わせてお教えください。
③ 反論・反対するとき
反論する時は特に気を使ってクッション言葉を使うようにしましょう。反論意見だけを述べると角が立つことがしばしばありますので、しっかりとクッション言葉を使えるようになりましょう。
・お言葉を返すようですが、〜との考えは少々違っております。
・おっしゃることはわかりますが、〜については可能性が低いと考えます。
・確かにその通りではございますが、そういった前例はございません。
・失礼かとは存じますが、その考えに納得できません。
④ 拒否・断る時
拒否やお断りを入れる時も言葉の使い方が難しくなります。
人によっては依頼するよりも難しく感じるます。クッション言葉を使った断り方をすれば、お互いに不快な気持ちにならないでしょう。
・申し訳ありませんが、その時間の空きはありません。
・せっかくですが、受け取ることはできません。
・申しあげにくいのですが、それはできかねます。
・お気持ちはありがたいのですが、〜ルールで決まっております。
・残念ながら、その日は空いておりません。
・お役に立てなくて申し訳ございませんが、〇〇は担当外となっています。
⑤ その他(報告・感謝・説明)
その他にも便利なクッション言葉があります。
・大変申しあげにくいのですが〜〇〇の進捗が遅れています。
・おかげさまで、目標達成しました。
・あいにくですが、△△は不在です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
クッション言葉を意識して使いこなすことによって、商談の場や、電話応対、お客さま対応、社内の会話が柔らかくなります。
特にクッション言葉は、ほぼ定型文化しているので、ケースごとにフレーズを覚えてしまえば簡単です。
頭の中で依頼時は「クッション言葉+理由+お伺い表現」、拒否や反論は「クッション言葉+理由+代案」という組み合わせを思い描くことで、言葉がすぐに出るようになります。
最後に注意点として、丁寧さを意識するあまり、1文にクッション言葉や丁寧語を重ねすぎるのはわずらわしくなってしまい、逆効果になりますので注意してください。