リブランディングで時代のニーズにあった経営戦略を

企業や商品に対してのブランディングが重要視されています。

いかに優れた商品や会社でもブランディング一つで大きく売り上げに影響してきます。

今回はすでに構築されているブランドを変えて、より効果的なブランドにする「リブランディング」についてです。

リブランディングとは

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売り上げが落ちた、同じ商品を新しいコンセプトで商品を売りたい、ブランドイメージを変えたい、そんな時に検討したいのが「リブランディング」です。

新しいブランドを構築するブランディングとは違い、リブランディングは今までの商品やサービスのブランドを変えることになります。

リブランディングは時代の移り変わりで、その時に求められるニーズにあったブランドを改めて作り直します。

例えば商品のパッケージデザインを変更するだけでも、リブランディングになります。

また、ターゲッティングの変更などもリブランディングにあたります。

ただリブランディングには成功例と失敗例があり、やり方を間違えると逆効果になり商品の売り上げを落としたり、お客さまからの不満の声があがったりすることがあるので注意してください。

それではリブランディングの成功例と失敗例を見てみましょう。

リブランディング成功例

牛乳石鹸

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出典:https://www.cow-soap.co.jp/web/akabako-digest/

固形石鹸市場では有名企業でしたが、近年入浴スタイルの変化から液体石鹸の需要が増加しました。

それに伴いボディーソープやハンドソープブのランドを開発しました。もちろん牛乳石鹸のこだわりの製法は守ったままです。

内外薬品

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出典:https://www.kerorin.com/fanclub/yurai.html

解熱鎮痛剤の「ケロリン」は、銭湯の風呂桶を広告媒体としてブランドを確立しました。しかし、最近では銭湯自体が衰退し、それに伴って知名度が下がっていく傾向にありました。

そこで内外薬品は、ロゴマークを製品化することに。バスタオルやスリッパといったメーカーとコラボし、銭湯に行くことが少ないユーザーにも広くブランド名を認知させています。

井村屋

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参照:https://www.kerorin.com/fanclub/yurai.html

井村屋といえば「あずきバー」ですが、1973年からの発売のためか消費者が50代に集中していました。

そこでブランドコンセプトを変更することに。「和」から「和モダン」に変更し、30代のお母さん世代をターゲットにすることで、子どもも巻き込んだ訴求戦略になりました。

結果、若者層からの反応があるとのこと。

リブランディング失敗例

バーガーキング

ハンバーガーを主軸とするバーガーキングは話題作りのためにブランド名を「フライズキング」に変更しました。ロゴデザインもフライドポテトに変更すると発表し、ロゴ部分には「元バーガーキング」と記載していした。

結果、消費者の話題になることはなく、ただ困惑させてしまうだけで失敗に終わりました。

ドクターペッパー

炭酸飲料のドクターペッパーは底カロリーの「ドクターペッパー10」の新発売に伴って、ターゲットを男性生消費者に絞りました。しかし「男性限定」というイメージを強烈に押し出したことで、女性から猛反発が起こる結果となりました。

トロピカーナ

トロピカーナのオレンジジュースのパッケージ”はオレンジにストローを刺した”という特徴的なものでしたが、そのパッケージをシンプルで一般的なものにしてしまったせいで、売り上げが20パーセントも下がってしまいました。

失敗の原因としては、長年トロピカーナを愛飲していたファンを失望させてしまったことです。

成功するリブランディングとは

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リブランディングの成功は簡単ではありません。例にあったような有名企業でも失敗しています。

なぜならもうすでにあるブランドイメージを変えなくてはならないからです。ブランドのイメージを変えることは大きな勇気が必要になります。

強いチームを作る

まずは、成功に向けて取り組むチームにはしっかりとした人材を選びましょう。メンバーはできる限り営業、人事、マーケティングなど各部署から選りすぐりの者を選びましょう。

それほど、基盤がしっかりしていないと、リブランディングは成功しません。中途半端にことだけを進めてしまうと、以前と変わらないブランドができてしまいます。

シビアな目線で

リブランディングの成功の鍵は、競合他社の商品や自社の商品を見つめ直し、問題点を出すことが必要になります。

ここで重要なのはいかに客観的に厳しく商品を見るかということです。もちろん自社目線で見なくとも、一部のユーザーや同じような商品を扱っている他社の社員に質問するこのもいいでしょう。

またあえて、その商品の分野に関係性のない人からの情報も活かすことができます。

既存のブランドを越える力

今その商品に携わっている社員は、今のブランドが当たり前になってしまっているため、新しいブランドを作ったつもりが、マイナーチェンジして終わってしまうことがよくあります。

現状あるブランドと似たようなものにならないために、ターゲットの絞り込みやポジションを明確に決めることが重要です。

まとめ

リブランディングは今あるブランドを変えることになります。

それは大変難しいことで、話し合いをすればするほど、無難な方向に進みます。無難なことが悪いわけではなく、リブランディングに対する意識が下がっていくことが問題です。

誰しもが「変化」を恐れて、「現状維持」の気持ちが強くなります。

だからこそ、リブランディングを決意したら、突き抜けた意志を持ってください。常に時代に遅れることなく革新し続けたいなら、ぶれない心が必要になります。

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